認知症の高齢者がいるご家庭で徘徊防止を考える際、玄関の鍵対策はもちろん重要ですが、それだけで十分ではありません。ご本人が外に出ようとする動機や、それに至るまでの行動に着目し、室内環境全体を見直すことで、より効果的な徘徊防止対策を講じることができます。玄関の鍵以外にも、室内でできる徘徊防止対策について詳しく解説します。まず、ご本人が外出を促されるような環境を減らすことが重要です。玄関にご本人の靴やコート、傘など、外出を連想させる物を置かないようにしましょう。代わりに、ご本人が興味を示すような家族写真や思い出の品などを飾ることで、外出への意識をそらす効果が期待できます。また、窓からの眺めが外出を刺激する場合もあります。外の景色が見えにくいようにカーテンを閉めたり、磨りガラス風のシートを貼ったりするのも一つの方法です。次に、ご本人が外出してしまう根本的な原因にアプローチすることも大切です。認知症の方が徘徊する原因は様々ですが、「何かを探している」「自宅ではないと思っている」「不安や焦りを感じている」などが挙げられます。ご本人の不安を軽減し、安心できる環境を整えることが、徘徊行動を減らす第一歩となります。例えば、ご本人の好きな音楽を流したり、安心できる香りを焚いたりするのも良いでしょう。また、日中の活動量を増やすことで、夜間の睡眠の質を向上させ、夜間徘徊を減らす効果も期待できます。軽い運動やレクリエーションを積極的に取り入れましょう。さらに、部屋の配置や家具の配置も重要です。ご本人が部屋の中で迷わないように、シンプルな動線を確保し、常に同じ配置を保つように心がけましょう。見慣れない環境や物の配置は、ご本人の不安を増大させ、外出行動に繋がる可能性があります。ドアや窓の開閉が容易にならないような工夫も必要です。例えば、ベランダに出る窓や勝手口にも、玄関と同様に補助錠を取り付けたり、ドアストッパーを設置したりすることで、ご本人が容易に外に出られないようにしましょう。
玄関の鍵以外も重要!徘徊防止のための室内対策